稚内珪藻岩の基礎知識 (2)

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稚内珪藻土と普通の珪藻土は何が違うの?

稚内珪藻土(正式名称 : 稚内層珪藻頁岩=わっかないそうけいそうけつがん)とは、およそ1000年前に増殖した珪藻プランクトンが大量に堆積して出来た一般珪藻土(以後、「珪藻土」)が、地殻変動などにより地中で圧力や熱の影響を受けて結晶化などの変質を起こした岩石であり、一般珪藻土より結晶化による硬質化が進んでいるため、珪藻土と区別して稚内珪藻土または稚内層珪質頁岩、稚内層珪藻頁岩と呼ばれています。

稚内珪藻土(稚内層珪藻頁岩)は、その変質の基となった珪藻土と比べてさらに優れた性能を持っており、今後その利用用途が非常に期待されています。

呼称に「稚内」と付いているように、採掘は主に北海道の天北地域(稚内地方)で行われています。

珪藻頁岩 珪藻頁岩が産出される稚内の大地

上の写真は、宗谷丘陵ですが、氷河が、柔らかい層を取り除き、硬い稚内層珪藻頁岩層が、非常に薄い表土の下に存在しております。稚内地域では、大量に存しますが、現在は、有限会社稚内グリーンファクトリーの山だけが、稚内市より、採掘許可が与えられております。




稚内珪藻土(稚内層珪藻頁岩)の分布

稚内珪藻土(稚内層珪藻頁岩)の分布




稚内珪藻土(稚内層珪藻頁岩)の特徴

一般的に珪藻土は天然の多孔質材料(空隙率70?90%)である為、水分を吸収したり保持する働きが優れています。その珪藻土の中でも特に稚内珪藻土(稚内層珪藻頁岩)は、一般の珪藻土に比べて、、数ナノから数十ナノメーターというとても小さな細孔(穴)が集合した球状(マリモ状)の微粒子から構成されており、比表面積が広く、水蒸気を吸着しやすい平均細孔半径2?8nm(20?80Å、単位:オングストローム)の細孔が多いため、珪藻土と比較して4倍程度もの優れた吸湿・放湿性能(自律性自然呼吸調湿機能)を持っています。

この吸湿・放湿性能は、湿度が60%以上になると急速に湿気を吸収するようになり、また湿度が下がると湿気を放出するため、湿度を常に60%前後に調整することができます。この特徴を活かし、稚内珪藻土(稚内層珪藻頁岩)は内装用壁材としてセラミックス・タイル、左官用塗り壁材、石膏ボード、畳用材料などに配合して使用されたり、稚内珪藻土(稚内層珪藻頁岩)を粒状の状態で床下や収蔵庫の棚などに敷き込んで、湿度を調整するのに利用されたりしています。また、優れたアンモニア消臭機能もあり、消臭剤としても非常に高い効果があります。

稚内珪藻土(稚内層珪藻頁岩)は、それ自体が自然に湿度の吸放湿を行うため(自律性深呼吸調湿)、吸放湿のためのエネルギーは不要でありランニングコストも一切かからないため、とても経済的です。

この他にも、熱伝導率が低く、酸に侵されにくいといった特徴や、通常の住環境の下においてマイナスイオンを発生させることや、遠赤外線を放出することが現在明らかになっています。

また、浜松医科大学皮膚科の調査では、稚内珪藻土(稚内層珪藻頁岩)を使用した塗り壁材を内装璧に施工した病室にアトピー性皮膚炎の患者を入院させたところ、病状に改善が見られたという研究結果も報告されています。このことは、稚内珪藻土(稚内層珪藻頁岩)が室内環境の湿度を適度に調節したことで、適度な湿度環境を自律的に保ったり、アトピー性皮膚炎の原因の一つであるダニやその他の微生物、カビなどの細菌類の発生を抑えたことが、その理由と推測されています。

人や物にとって最適であり、健康に暮らすことのできる環境を『快適環境』と言いますが、稚内珪藻土(稚内層珪藻頁岩)によって保たれる湿度60%という室内環境は、まさに快適環境と言えるでしょう。

稚内珪藻土(稚内層珪藻頁岩)は調湿機能だけに限らず、その特性からさまざまな分野で応用の可能性が考えられます。今後、稚内珪藻土(稚内層珪藻頁岩)を利用した新たな製品の開発や使用が期待されています。


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