稚内珪藻岩の基礎知識 (3)

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稚内珪藻土と普通の珪藻土を比較すると...

一般的に珪藻土とは、主に藻類の一種である珪藻プランクトンの殻(死がい)が堆積したものをいいます。珪藻プランクトンの殻は二酸化ケイ素(SiO2)を含んでおり、珪藻土もこれを主成分としています。一般的な珪藻土は、鉱物学的には『珪藻泥岩』と呼ばれている物質であり、また珪藻泥岩は珪藻プランクトンの遺がい(シリカの殻)が残ったものであるため、泥が軽く、土と一緒に固まった状態で非常に柔らかいものです。

一方、『稚内珪藻土(稚内層珪藻頁岩)』は一般珪藻土が地殻変動などによる熱や圧力でさらに変質してできた岩石のことをいいます。鉱物学的には『珪質頁岩』と呼ばれています。珪質頁岩はシリカの殻(プランクトンの遺がい)が、一度、地中の圧力や熱、マグネシアなどの作用で、溶解した後、再びマリモ状に沈殿して多孔質状に岩石化したものです。この変化により、『稚内珪藻土(稚内層珪藻頁岩)』は一般的な珪藻土に比べ約4倍程度もの調湿性を有しています。


一般珪藻土と稚内層珪藻頁岩との比較一覧表

項目 稚内珪藻土 一般珪藻土
(秋田県産)
一般珪藻土
(石川県産)
一般珪藻土
(岡山県産)
比表面積 149.0?/g 20.2?/g 16.9?/g 27.5?/g
細孔容積 0.3280cc/g 0.0490cc/g 0.0443cc/g 0.0482cc/g
拡大写真 稚内珪藻土 1000倍 一般珪藻土
吸湿率 13?20% 1?4%

※一般珪藻土、稚内層珪藻頁岩とも天然鉱物であり、地域、採掘場所などにより、非常にばらつきがあります。


各種珪藻由来鉱物の鉱物組成

  SiO2 Al2O3 Fe2O3 TiO2 CaO MgO Na2O K2O MnO P2O5 lg.Loss
稚内層珪藻頁岩 79.47 8.63 1.80 0.32 0.24 0.87 0.66 1.45 0.00 0.04 6.52
秋田珪藻土 86.69 3.89 0.74 0.10 0.17 0.38 0.33 0.57 0.00 0.00 7.13
石川珪藻土 74.32 8.26 2.27 0.31 0.59 1.39 0.69 1.24 0.01 0.10 10.82
岡山珪藻土 74.87 12.68 1.08 0.26 2.08 0.68 2.15 1.28 0.02 0.12 4.77
大分珪藻土 85.55 5.17 1.08 0.17 0.70 0.21 0.42 0.25 0.00 0.04 6.41



稚内珪藻土と一般珪藻土との比較(比表面積、細孔容量、平均細孔径の比較)

  稚内珪藻土 一般珪藻土
(秋田県産)
一般珪藻土
(石川県産)
一般珪藻土
(岡山県産)
表比面積(?/g) 149.0 20.2 16.9 27.5
孔細容量(cc/g) 0.328 0.049 0.0443 0.0482
平均孔細径(Å) 94.2 97.6 97.6 79.6

稚内珪藻土(稚内層珪質頁岩)は他産地域の珪藻土と比較して6?9倍の比表面積、細孔容積を持っています。

細孔容量も、約7倍であり、優れた多孔質構造を有しており、この空隙が、優れた調湿性、ガス吸着性などの機能性を発揮します。




稚内珪藻土優れた吸放湿性能

稚内珪藻土優れた吸放湿性能




稚内珪藻土と各種珪藻由来鉱物の細孔半径と細孔容積

各種珪藻由来鉱物の細孔半径と細孔容積




珪藻由来の各種珪藻堆積鉱物の水蒸気吸着等温線の比較

珪藻由来の各種珪藻堆積鉱物の水蒸気吸着等温線の比較




各種多孔質材料の対比評価

  稚内層珪藻頁岩 稚内層珪藻頁岩アルカリ改質 備長炭 備考
PH 弱酸性 中性 弱アルカリ性 弱酸性  
最大吸湿量 25% 25% 10% 8% 0?95%RH
調湿性能 50?90%RH
塩基性ガス吸着性能 アンモニアなど
酸性ガス吸着性能 硫化水素など
親水性ガス吸着性 アンモニア、アセトアルデヒドイソ吉相酸など体臭成分
親油性 トルエンなど
総合評価  

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